卸売業がECを運営するメリットを詳しく解説!ECの始め方や必要な機能も合わせて紹介
「卸売業もECを導入した方がいいの?」
「導入したいけど、どうやって始めればいいんだろう」
卸売業において、受注方法のメインはいまだに電話やFAXであるというケースをよく耳にします。まだまだアナログな作業が多く「ECやシステムを導入して、業務を自動化したい」と考えている企業も多いでしょう。
この記事では卸売業がECを導入すべき理由や、導入するメリットについて詳しく解説します。「ECサイトの運営は、社内リソースやコストの関係でハードルが高い」という企業のために、受発注システムでの受注についても説明していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
卸売業がECをやるべき理由とそのメリット
経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」によると、国内の電子商取引は、その市場規模が年々拡大しています。
このグラフによると、BtoC EC(物販系分野・サービス分野・デジタル分野)はこの10年で市場規模が2倍以上になっています。
また、CtoCやBtoBも同様に右肩上がりの成長を見せており、EC化率はこれからも上昇していく可能性が高いでしょう。
ECを運営するというと小売業のイメージが強いですが、下記に挙げる理由から、今後は卸売業もECに取り組むことをおすすめします。
- 新規顧客の開拓
- 既存顧客への販売促進
- 業務効率化
- 顧客満足度の向上
- 売上の向上
新規顧客の開拓
1つ目の理由は、新規顧客の開拓です。
今まで「取引先が遠方である」「人手不足により、営業活動に回せるリソースがない」などの理由で、営業に回れるエリアが限定される企業もあったのではないでしょうか。
ECを開業することで、今まで開拓できていなかった層へのアプローチが可能になります。
もちろん、ECサイトを通じて、Web広告や検索サイトからの流入も見込めます。インターネットでの集客は地域が限られることもないため、さまざまなユーザーへリーチできるようになります。
既存顧客への販売促進
2つ目の理由は、既存顧客への販売促進です。
ECを導入することで、売上やアクセス数などのデータが簡単に取得できるようになり、販売促進のためのさまざまな施策を打つのに役立ちます。
アクセス解析から「リピート買いされている商品は何か」「既存顧客限定のプロモーションは効果があったか」などのデータも得られるため、マーケティングに活用することが可能です。
また、トップページなど目立つところに新商品情報を掲載するといった利用方法もあります。
業務効率化
3つ目の理由は、業務効率化です。
受発注業務や、それにまつわるさまざまな業務が自動化できるようになり、業務効率の大幅なアップが見込めます。
例えば、FAXやメールでの受発注、手書きの書類作成など、手間や時間のかかる作業から解放されるのは大きなメリットと言えます。また、これら手のかかる作業をECに任せることで、人的ミスを削減できるという利点もあります。
顧客満足度の向上
4つ目の理由は、顧客満足度の向上です。
顧客が電話やFAXで発注する場合、通常、すぐに対応してもらえるのは営業時間内に限られます。しかし、ECであれば24時間365日、いつでも都合のいいタイミングで発注できます。
また、自宅やFAXのないところから、スマホなどで発注できるのもメリットのひとつと言えるでしょう。
加えて、顧客側には「さまざまなECを比較して発注できる」「仕入れ先の地域を制約されない」という利点もあります。
売上の向上
5つ目の理由は、売上の向上です。
24時間365日営業できることについては、卸売側にも「営業時間を決めることなく、いつでもオープンできる」というメリットがあります。
加えて、新規顧客の開拓や既存顧客へのアプローチ、顧客満足度の向上や業務効率化など、ここまで説明した項目もすべて、売上の向上につながるメリットと言えます。
卸売業のECサイトの始め方
ここまで、卸売業がECを始めるメリットについて説明しました。次に、卸売業が実際にECサイトを始める方法を説明します。
卸売業がECサイトを運営する場合、方法は「既存サイトに出店する」「自社でサイトを構築する」の2つです。
ここでは、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
- 既存の仕入れサイト・卸サイトに出店する
- 自社でECサイトを構築する
1.既存の仕入れサイト・卸サイトに出店する
1つ目の方法は、既存の仕入れサイトや卸サイトに出店し、自社の商品を販売する方法です。BtoCにはなりますが「楽天市場」や「Amazonマーケットプレイス」をイメージするとわかりやすいでしょう。
既存サイトに出店する一番のメリットは、出店までのスピードが早いこと。
元々用意されている既存サイトに出店するため、準備期間もそれほど必要なくオープンが可能です。また、サイトを一から構築する必要がなく、費用が抑えられるというメリットもあります。
さらに、既存サイトは大企業が運営しているケースが多く、セキュリティがしっかりしており、信頼性が高い点も長所のひとつと言えるでしょう。顧客も安心して買い物できるため、最初から苦労せず集客できる可能性もあります。
加えて、マーケティングツールが同時に提供されることがほとんどのため、アクセス解析・データ分析などが容易です。自分で専用の外部ツールを連携させる必要がありません。
一方、デメリットには「サイトのカスタマイズが難しい」という点が挙げられます。
元々存在しているサイトのため、デザインがカスタマイズできないケースが多く、できたとしても自由度の低いことがほとんどです。
運用面にも制約があり、独自の要件に合わせたサイトを構築しづらいのが一般的です。
また、売上から手数料などを差し引かれるケースが多いというデメリットもあります。ただし、この点に関しては初期投資が少なく済むというメリットもあるため、全体でかかるコストを比較・検討してみるのがおすすめです。
ほかにも、同じEC内に同業他社が出店している場合、価格競争に巻き込まれやすいという点にも注意しましょう。同じ商品の価格を簡単に比較できるため、少しでも安い方に顧客が流れてしまうことが多々あります。
2.自社でECサイトを構築する
2つ目の方法は、ECサイトを自社で一から構築する方法です。
サイトを一から構築するため、自由にデザインできる点は大きなメリットと言えるでしょう。自社のイメージに合わせてデザインの一貫性を維持できるほか、ユニークなデザインで他の競合サイトと差別化を図れるという大きな利点があります。
また、自由にカスタマイズできるという点では、デザイン性の観点だけでない強みもあります。顧客の声に合わせてUIを改修できる・ABテストを簡単に実施できるなど、売上向上に役立てることも可能です。
加えて、ECサイト運営企業の制約に縛られない点もメリットのひとつです。運用ルールや送料などさまざまな設定を自社で決められるほか、手数料が発生しないため、収益を削られる心配がありません。
一方、セキュリティ関連は自社で適切な対策を講じ、安全性を担保する必要があります。また、一から構築することで時間もコストもかかるというデメリットも発生します。
メリットとデメリットを比較し、自社に合う方法でECサイトを運営しましょう。
卸売業のECサイトに必要な機能は?
卸売業がECサイトを運営する場合、BtoCにはない機能が必要になります。
1つ目は、卸先ごとに商品・価格を設定できる機能です。
卸売ECサイトは、通常のエンドユーザー向けECサイトとは異なり、一部の卸先しか閲覧・購入できない商品があるのがほとんどです。また、卸先ごとに価格が異なることもあります。
卸先によって商品の閲覧・購入を制限したり、価格を変えたりといった機能はマストと言えます。
2つ目は、ロット単位での注文機能や、一括注文機能です。
エンドユーザー向けのBtoC ECでは、1個単位から商品を購入できるのが通常です。しかしBtoB ECの場合、商品を1個だけ購入するということはあまりなく、大量に購入することがほとんどです。
「購入単位が10セットや100個など、ロット単位で注文できる」「まとまった数の商品を一括で購入できる」などの機能を備えたECサイトを選びましょう。
また、CSVファイルなどを読み込ませ、商品を一気に注文できる機能があると非常に便利です。
3つ目は、顧客のシステム外からの注文を受注側で登録できる機能です。
システムを導入しても、卸先の都合などで「引き続きメールやFAXで発注したい」というケースも考えられます。
発注は卸先の希望の形で受付し、発注内容を自社で登録できるシステムであれば、在庫や請求にまつわる管理は以後システムでおこなえるようになります。
卸売業のECサイトを選ぶポイントは?
卸売業のECサイトを選ぶポイントとして、まずは先に挙げた「卸売ならではの機能が備わっているか」どうかが決め手と言えます。
また、今後の事業拡大を見据えて「カスタマイズ性の高さ・拡張性の高さ」という点も重要です。事業規模に合わせてECサイトをカスタマイズできるか、確認しておきましょう。
加えて、システムがインボイス制度に対応できているかも重要です。インボイス制度に対応していない場合、のちのちECサイトを変更したり、サービスを切り替えたりといった手間が生じる可能性もあります。適格請求書を発行できるか、事前に確認しておきましょう。
機能面のほかにも、サポート体制の充実度も大切なポイントです。
システム上でトラブルが生じた場合、対応先がAIチャットのみだったり、サポート窓口の営業時間が短かったりすると、なかなかトラブルが解決しないという事態が考えられます。
すぐに問い合わせできる窓口があるか、オペレーターが対応してくれるかどうかなど確認しておきましょう。
ECサイト以外の受発注方法は?
ここまで、卸売ECサイトの始め方について説明してきました。
もし「受発注業務をシステム化したいけど、ECサイト運営はハードルが高い」「ECサイトの構築・運営にコストや時間を割けない」という場合は、受発注システムの導入を検討するのもおすすめです。
受発注システムは、おもにBtoBの受発注業務をオンライン上でおこなえるシステムのこと。画面上から必要な商品を選択して購入する仕組みで、通常のECサイトとあまり変わらない見映えのものも多くあります。
受発注システム「CO-NECT」は卸売向けの機能も充実。「発注先企業別単価・商品表示」「最低注文数・ロット設定」など、卸売に欠かせない機能が最初から設定されています。
発注側にも「LINE発注」「出荷通知」など便利な機能が用意されており、しかも発注側の利用は無料です。
興味のある方は、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。
\電話やFAXによる受注をデジタル化できる!/
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卸売業もデジタル化を進めよう
取引の電子化が進むなか、アナログな受発注業務は業務効率を下げ、販売機会の損失を招く可能性があります。ECサイト導入のほか、受発注システムの導入も選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。
受発注システム「CO-NECT」は卸売ならではの機能も多く搭載されており、スピーディな導入が可能。UIもシンプルでわかりやすく、直感的に操作できるため、導入後の運用もスムーズです。
もちろんインボイス制度にも対応しており、適格請求書の発行も可能です。電子データで保存されるため、仕入税額控除の要件も満たしています。
CO-NECTに興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。
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