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企業間取引におけるECとは?BtoB EC導入のメリット・デメリットや選ぶときのポイントを解説

企業間取引とは、企業が企業を相手にビジネスをおこなうことで、いわゆる「BtoB(Business to Business)」のことを指します。

「IT化」「DX」などの言葉がすっかり耳になじんだ現在、BtoBにおけるECは非常に重要な役割を果たしています。

この記事では、企業間取引におけるECの市場規模や、BtoB ECとBtoC ECの違いなどについて説明しています。BtoB ECを選ぶときのポイントも詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

企業間取引におけるECとは

企業間取引とは「企業間で商品・サービスの売買や業務委託などの商取引をおこなうこと」です。一方、ECはelectronic commerceの略で、電子商取引のことを指します。

ここでは、BtoB ECについて具体例をまじえて説明します。

BtoB ECサイトとは

BtoB ECサイトとは、企業間における電子商取引をおこなうプラットフォームのことを指します。インターネット上で企業間が商品・サービスを売買できる、いわば「企業間のネット通販」と言えます。

BtoB ECサイトでは、商品の検索・発注・支払いなどをオンライン上でおこなえることがほとんど。今までのBtoB取引とは違い、時間・場所の制約を受けないことが大きな特徴です。

有名なBtoB ECサイトには「アスクル」「モノタロウ」「大塚商会」などがあります。

EDIとは

EDIとは、企業間の電子商取引で発生する文書(契約書・請求書・発注書 など)を、専用回線で電子データとしてやり取りするシステムのことを言います。

お互いの販売管理システムに対し、直接取引データを送受信できるため、自社のシステムに手作業で入力する・郵送やFAXでやり取りするといった手間を解消できるメリットがあります。

専用回線ではなく、インターネット上のWebサーバーを利用する「Web-EDI」については、下記の記事でまとめていますので合わせて参考にしてください。

 企業間取引におけるECの市場規模

インターネットが発達し、企業間取引は「電話・FAX」から「Web」へと急速にシフトしています。経済産業省が実施している「電子商取引に関する市場調査」によると、調査開始の1998年以来、EC化率は伸び続けています。

出典:令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書

このグラフによると、商取引全体に対してECが占める割合を指す「EC化率」は、2022年で37.5%。前年から1.9%増加しています。

新型コロナウイルス感染症の影響を受けた2020年は、サービス系分野(旅行・飲食サービス・チケット販売など)が大幅に落ち込みましたが、以降は順調に回復。今後もECは市場規模を拡大していくと思われます。

BtoB ECについては、下記の記事で詳しくまとめていますので、合わせて参考にしてください。

BtoB ECとBtoC ECの違い

「BtoB」は企業間取引のことを指しますが、似たような言葉である「BtoC」はBusiness to Customerの略で「企業と一般消費者間の取引」のことを言います。

BtoBとBtoCの違いとして、おもに挙げられるのは「取引から決済までのサイクル」「取引相手・取引量・取引金額」などです。この項目では、BtoBとBtoCの違いに触れつつ、BtoBにおけるECシステム上の3つの特徴について解説します。

  1. 掛率管理
  2. 決済管理
  3. 販路管理

1.掛率管理

1つ目のBtoBの特徴は、掛率管理です。
掛率とは、販売時の価格に対する原価の割合のことを言います。

BtoBでは、取引先や購入量などの要因にもとづき、個別に掛率を設定することが一般的です。そのため、BtoB ECでは、取引先によってサイトに表示する販売価格を区別する機能が必要です。

一方、BtoC ECは価格設定が固定(一物一価)されているのが一般的であり、個々の顧客ごとに価格交渉をおこなうことはほとんどありません。

2.決済管理

2つ目のBtoBの特徴は、決済管理です。
決済管理とは、取引先によって選べる決済方法を指定できる機能のことを言います。

ECサイトの決済方法はクレジットカード払いやコンビニ払い・代金引換などが一般的ですが、BtoB ECの場合、ほかにも掛売りや銀行振込などの決済方法が採用されています。

加えて、BtoB取引は大規模なものも多いため、決済においては信頼関係やリスク管理が重要です。

掛売りや銀行振込など、取引先との信頼関係に基づく決済方法の場合、取引量の違いや与信状況などで判断する必要があります。そのため、取引先ごとに選べる決済方法を変えることも少なくありません。

一方、BtoC ECは個人を相手にした小規模の取引が主流のため、オンライン決済が一般的です。クレジットのほか、電子マネーや代金引換など、さまざまな支払いオプションがあるケースも多く見られます。

3.販路管理

3つ目のBtoBの特徴は、販路管理です。
販路管理とは、取引先によって表示する商品を変える機能のことを言います。

BtoB ECでは、例えば「任意の取引先だけに販売している」「取り扱いに特別な資格や免許が必要」などの理由で、取引先によって表示する商品を変えるよう設定することがあります。

一方、BtoC ECでは、掲載している商品は誰でも購入できることがほとんどです。

企業間取引におけるECのメリット・デメリット

前項では、BtoB取引の特徴や、BtoB ECとBtoC ECの違いについて解説しました。ここからは、企業間取引におけるECのメリット・デメリットについて紹介します。

企業間取引におけるECのメリット

BtoB ECのメリットとして、まず業務効率化が挙げられます。

BtoBをシステム化することで、注文処理・請求書の作成・在庫管理など、多岐にわたる受発注プロセスの自動化が可能です。

また、コスト削減もメリットとして大きなポイントと言えるでしょう。

ECサイト導入により業務効率化が進めば、社員の残業を削減できる・物理スペースの確保が不要になるなどの理由で、コストを削減できます。

さらに、ECサイトは24時間365日営業可能なため、時間や場所に制約がない取引が可能となり、新規顧客を獲得できるチャンスも増えます。加えて、ECサイト上にLPを作成する・SNSと連携するなどの方法で、宣伝に活用することも可能です。

BtoB ECを導入するメリットについては、下記の記事も合わせて参考にしてください。

企業間取引におけるECのデメリット

BtoB ECには数々のメリットがある一方、導入コストがかかるというデメリットもあります。また、初期コストはシステムの導入費用だけでなく、担当する社員へのトレーニングなどで学習コストがかかる可能性もあるでしょう。

さらに、使い方のレクチャーやマニュアルの作成など、導入時に取引先へのサポートが必要になる場合もあります。BtoB ECを導入する場合は、メリット・デメリットを比較し、検討するのがおすすめです。

BtoB ECを選ぶときに気をつけたい3つのポイント

ここでは、実際にBtoB ECを選ぶときに気をつけたいポイントについて解説します。

  1. 自社の課題に合ったシステムか
  2. 自社で導入済みのシステムと連携できるか
  3. サポート体制が充実しているか

ポイント1:自社の課題に合ったシステムか

1つ目のポイントは、自社の課題に合ったシステムかどうかです。
ECを選ぶときは、自社の課題を解決できる機能が搭載されているか確認しましょう。例えば、課題が「在庫管理の効率化」「顧客管理業務の改善」であれば、それを解決する機能があるかが重要です。

多機能なECであっても、自社の課題に沿った機能が搭載されていなければ、ECを活用しての課題解決は難しくなってしまいます。機能の多さではなく「自社に必要な機能があるか」がポイントです。

ポイント2:自社で導入済みのシステムと連携できるか

2つ目のポイントは、自社で導入済みのシステムと連携できるかどうかです。
ECは取引においてそれ単体でも便利ですが、さまざまなシステムを連携することで、さらなる業務効率化が見込めます。

基幹システムのほか、倉庫管理システム・決済サービス・アクセス解析など、自社で導入済みのシステムがあれば連携できるか事前に確認しておくのがおすすめです。

ポイント3:サポート体制が充実しているか

3つ目のポイントは、サポート体制が充実しているかどうかです。
「使い方がわからない」「システムにトラブルが発生した」など、困ったときのサポート体制が充実しているベンダーを選びましょう。

自社で対応できず取引がストップすると、そのぶん売上が減少してしまいます。また、自社で対応できたとしても、時間と労力がかかり、結果的にコストがかさむ可能性もあります。

充実したサポート体制があるベンダーを選べば、迅速かつ適切な対応を受けられ、スムーズな運用が可能になります。

ECを導入し、企業間取引をスムーズに運用しよう

この記事では、企業間取引におけるECのメリット・デメリットのほか、BtoB ECとBtoC ECの違いなどについて解説しました。

前述のとおり、企業間取引のWeb移行は急速に進んでいます。取り残されることのないよう、自社の事業内容や課題にマッチしたツールを導入し、企業間取引の効率化を推進していくのがおすすめです。

もし「BtoB EC導入を検討しているが、導入や運用にかかるリソースが不足しているため不安」という場合、目的や課題によっては受発注システムで対応できるケースもあります。

受発注システムは機能が絞られているぶん、ECより取り入れやすいツールと言えるでしょう。

受発注システム「CO-NECT」は無料トライアルもあり、初期費用もゼロ円で導入可能です。企業間取引デジタル化の第一歩としておすすめのツールなので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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