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注残とは?受注残管理の重要性と管理のポイントを解説

「注残とはどんな意味なんだろう」
「注残がわからないとどうなるの?」

注残とは受注した商品が未出荷である状態のことを言い、受注残とも呼ばれます。受注残の管理は非常に重要で、正確におこなわないと納品遅延などのトラブルに発展しかねません。

この記事では、受注残を管理するべき理由やその重要性、受注残の管理で注意するべき点などをわかりやすく解説しています。よくある質問についてもまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。

注残とは

注残とは「受注した商品が未出荷である状態のこと」を言い、受注残・注文残・バックログなどと呼ばれることもあります。

商品は、注文を受けた時点では未出荷のため売上には反映されません。しかし、すでに注文を受けている商品のため、誤って二重に注文を受けないよう、純粋な在庫とは区別して確保しておく必要があります。そのため「受注残」という項目が必要になります。

受注残の例

受注残とはどういうものか、具体的な例を挙げて説明します。

倉庫に10個在庫がある商品に、5個の注文が入ったとします。この受注があった5個が「受注残」です。つまり、目の前にある商品は10個ですが、受注残を差し引くと正確な在庫は5個となるため、現時点で注文を受けられるのは5個となります。

ほかの担当者がこの受注残を把握しておらず、在庫以上の注文を受けてしまうと、顧客に迷惑をかけることになりかねません。例えば、10個の注文を受けてしまった場合は「注文をキャンセルする」「残りの5個は入荷後に改めて発送する」などの対応が必要になります。

トラブルを防ぐためにも、受注残を共有する仕組み作りは必須と言えます。

受注高・受注残高・発注残との違い

受注残に似た言葉に「受注高」「受注残高」「発注残」などがあります。

受注高とは

「受注高」とは、受注したうち未出荷の商品を集計した金額のことを言います。
「売上高」が「すでに商品を出荷して顧客の元に納品され、入金済みの確定金額」なのに対し、受注高は「のちに入金される仮の金額」となります。

受注残高とは

「受注残高」とは、受注高から売上高を差し引いた金額のことを言います。
売上金としてはまだ計上されていない状態の金額であり、「(売上残高 + 受注高)- 売上高」という計算式で求められます。

発注残とは

「発注残」とは、取引先に発注した商品がまだ納品されていない状態のことを言います。

受注残を管理するべき理由とその重要性

受注残を管理するべき理由とその重要性について説明します。

  • 納品トラブルを避けるため
  • 経営状況を把握するため

納品トラブルを避けるため

1つ目の理由は、納品トラブルを避けるためです。

前述のとおり、受注残をきちんと管理していないと、在庫以上の注文を受付してしまい、納品が遅れるなどのトラブルが発生する恐れがあります。

納期を遵守することは、お客様満足度の向上にもつながります。目の前の在庫だけで判断せず、必ず受注残を確認するようにしましょう。

経営状況を把握するため

2つ目の理由は、経営状況を把握するためです。

受注残を把握していないと、目の前の商品が「今後出荷されるものなのか」「売れ残っている在庫なのか」が判断できません。受注残であれば売上が上がる見込みとなります。

月次や年次の推移を把握することで今後の売上の予測が立てられ、仕入れ計画や資金管理の判断材料になります。また、受発注のペースが把握できれば、繁忙期には人手を増やすなどの対策も事前に講じることができ、業務の効率化にもつなげられます。

受注残の管理方法や注意するべき点

受注残の管理方法や、注意するべき点について説明します。

  • 受注した時点で在庫引当を実施する
  • 受注から出荷までのフローを正しく管理する
  • 在庫管理・発注管理と連携する

受注した時点で在庫引当を実施する

1つ目は、受注した時点で在庫引当を実施することです。

在庫引当とは「受注したタイミングで、そのぶんの在庫を取り置きしておくこと」を言います。在庫引当をしておかないと、あとから入ったほかの注文に在庫を割り当てられてしまう可能性があります。トラブルを防ぐためにも、在庫引当は確実に実施しましょう。

受注から出荷までのスケジュールを正しく管理する

2つ目は、受注から出荷までのスケジュールを正しく管理することです。

先ほど受注残についての説明の中で「受注残を正しく把握しておらず、在庫以上の注文を新たに受付すると、納期が遅れるなどのトラブルが起きかねない」と説明をしました。
しかし、新たな注文分を満たすだけの入荷予定があった場合はどうでしょうか。その入荷予定が発送予定より前の期日であれば、何の問題もなく予定通りの出荷が可能です。

入荷・出荷の予定を把握し、受注から出荷までのスケジュールを理解していないと、無用なトラブルを招きかねません。売り上げの損失リスクを防ぐためにも、作業スケジュールを社内で共有しておくことが大切です。

受注残と在庫管理・発注管理を連携する

3つ目は、受注残と在庫管理・発注管理を連携することです。

受注残・在庫管理・発注管理が連携していないと、社内の受発注業務が円滑に進まないだけでなく、お客様からのクレームを生んでしまう可能性があります。

例えば、連携できていないことで過剰な在庫が発生すると、保管コストや商品の劣化などの問題が起こります。在庫切れが発生すると、売上機会の損失につながります。ほかにも納期の遅延でお客様の信頼を失うなど、ビジネスに色々な影響を与えかねません。受注残・在庫管理・発注管理は正確に連携し、情報をリアルタイムで共有できるようにしましょう。

また、確実な連携には受発注や在庫管理のシステムを導入するのがおすすめです。下記の記事ではおすすめのシステムや事例を紹介しているので、ぜひご覧ください。

受注残に関するよくある質問

この項目では、受注残に関するよくある質問を紹介します。

受注残はどうやって管理するのがおすすめ?

受注残の管理は、手書きやエクセルではなく、専用のツールを利用するのがおすすめです。

受注残の管理を手書きでおこなうと、手間がかかるだけでなく、リアルタイムでの情報共有が難しいケースがほとんどです。

また、エクセルは普段から使い慣れている人が多いものの「詳しい人でないと関数の編集や保守管理ができない」「データが増えるとファイルが重くなっていく」などのデメリットもあります。

専用のツールであれば、最初から必要な機能が搭載されており、エクセル関数などに詳しくなくても利用できる点は大きなメリットと言えます。

受注残が在庫数を上回った場合どうしたらいい?

受注残が在庫数を上回った(= 受注数に対し、出荷できる商品が足りていない)場合、どんな対応をしなければならないでしょうか。

最初に、仕入れ調整・生産調整をおこないます。不足している在庫を確保するため、仕入れ先に緊急で発注する、もしくは自社で至急生産するなどの対応が必要です。

次に、なるべく速やかに顧客へ連絡し「納期の見直しを依頼する」「代替品を提案する」などの対応をおこないます。まずは謝罪し、そのあとは嘘をつかず、状況を正確に伝えましょう。

対応が完了したら、今後のために「なぜこうなってしまったのか」を分析し、同じことが起こらないように対策を立てましょう。

受注残を割り当てる場合、優先順位はどうやって付ける?

受注残を割り当てる優先順位は、基本的に納期が近い順にするのが基本です。
そのほかの指標として「利益率」「顧客の重要度」「緊急性」などがあり、自社の状況などを鑑みた上で優先順位を決めましょう。

受注残管理にはCO-NECTがおすすめ

ここまで、受注残の管理の重要性や、管理方法・管理の際に注意するべき点などをお伝えしました。

受注残をきちんと管理していないと、在庫不足や在庫過多、納期遅延などのトラブルが発生し、顧客との信頼関係を損なう可能性もあります。在庫管理・発注管理とも連携し、正確な受注残管理をおこないましょう。

なお、受注残管理にツールを導入したい場合は、CO-NECTがおすすめです。CO-NECTなら受発注に必須のデータ管理をシステム化できます。インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応しているため、まずは無料トライアルを試してみてはいかがでしょうか。

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