社内受発注を効率化する方法は?よくある課題と事例も紹介
社内受発注業務に、手書きやFAX、電話などアナログなツールを利用している企業は多いです。下記の悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
「社内への受発注業務を効率化したい」
「入力ミスやヒューマンエラーを無くしたい」
「業務が属人化して、一部の人しか対応できない」
そこで本記事では、受発注業務の効率化に役立つ下記の内容を解説します。
- 社内に受発注を行うときの課題3つ
- 受発注業務を効率化する方法3つ
- 社内への受発注業務の効率化に成功した事例5つ
事例はさまざまな業種をピックアップして紹介しているので、自社の参考になるケースが見つかります。ぜひ最後までご覧ください。
目次
社内に受発注を行うときの課題3つ
まずは、社内に受発注を行う際、起こりがちな課題を3つ紹介します。
- 手作業が多くヒューマンエラーが起こりやすい
- アナログな受発注業務により時間がかかってしまう
- 業務の進め方が属人化しやすい
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
【課題1】手作業が多くヒューマンエラーが起こりやすい
社内への受発注で起こりやすい課題のひとつが、「手作業が多くヒューマンエラーが起きやすい」ことです。
特に手書きの発注書やFAXなどアナログな受発注業務では、下記のトラブルが発生しがちです。
- 手書きの発注書の文字が読みにくく、受注ミスが発生する
- FAXで送られてくる発注書に気づかず、受注漏れが発生する
- 手作業が多いため、1件1件の処理に時間がかかり、繁忙期などは受注処理が間に合わない
また、発注後に必要な下記の業務を、手書きやExcelへの直接入力を行っているケースも多くあります。
- 在庫商品のピッキングファイル作成や棚卸し作業
- 外部業者への発注商品のファイル作成
ここでも手作業が多いほど、入力ミスやファイルの取り違えなどのヒューマンエラーが起きがちです。
業務に慣れていても、確認ミスや勘違いから起こるヒューマンエラーは完全には防げません。エラー防止には、ミスが起こりにくい仕組みを整えることが大切です。
【課題2】アナログな受発注業務により時間がかかってしまう
課題1のヒューマンエラーと同様に、FAXや電話でのアナログな受発注業務で課題になるのが、「作業時間がかかってしまう」ことです。
作業時間がかかる原因は、2度手間や、無駄な業務の発生です。
たとえば下記のケースが挙げられます。
- FAXで発注書が届いているか、1日に何度も確認しなければならない
- 手書きの文字が読めず、電話での確認作業が多い
- 各店舗や支店からの発注書を手作業で集計し、業者へ発注している
- 受発注履歴の管理や伝票を起こすために、別の管理票や基幹システムへ転記している
発注担当者も受注担当者も、受発注業務以外に多くの仕事を抱えていることがほとんどではないでしょうか。
その場合、急を要さない受発注履歴の管理やシステムへの転記作業は、通常業務が終わったあとに対応することになりがちです。
繁忙期などは、人員を増やしたり残業時間を増やしたりして対応しないと業務が回らないケースも出てきます。
【課題3】業務の進め方が属人化しやすい
「業務の進め方が属人化しやすい」のも受発注業務で起きやすい課題のひとつです。
手書きやFAXなどのアナログ作業は、業務の進め方に個人差が生まれやすく、下記のリスクが高まります。
- 特定の人しか受発注の状況を把握できず、その人がいないと仕事が回らない
- 一部の従業員に負担がかかり、休職や離職につながる
- 業務の効率的な進め方に慣れやノウハウが必要になり、人材育成に時間がかかる
少子高齢化で人材不足が懸念される中、属人化の解消は、どの企業にとっても課題と言えるでしょう。
この他にも、受注業務では「受注方法が多すぎて混乱する」などの多数の課題が起きがちです。
そこで、受注業務における7つの課題と解決方法をまとめた資料をご用意しました。以下からダウンロードのうえ、ご活用ください!
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ここまで、受発注業務の課題を3つ紹介しました。では、これらの課題をどうやって解決すればよいのでしょうか。
次は、受発注業務を効率化する方法を紹介します。
受発注業務を効率化する方法3つ
受発注業務を効率化させる方法は、下記の3つです。
- Excelなどで効率化ツールを自作する
- FAX-OCRなどで一部業務を効率化する
- 受発注システムで業務全体を効率化する
受発注の履歴管理や集計など、一部業務を効率化させたい場合は1と2、受発注業務全体を効率化させたい場合は3の方法がおすすめです。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
【方法1】Excelなどで効率化ツールを自作する
1つ目は、「Excelなどで効率化ツールを自作する」方法です。
ツールを自作する場合、下記のメリットがあります。
- すでに利用しているソフトを使えば、料金がかからず、操作にも慣れている
- Excelの関数やマクロなどで、在庫表や伝票への転記を自動化できる
コストをかけずに効率化できるのがメリットですが、下記のデメリットもあります。
- 入力ミスが起こりやすく、受注ミスにつながりやすい
- 関数やマクロは知識が無いと利用できないため、作業が属人化しやすい
- 複数人での共有・管理が難しく、業務負担が偏りやすい
低コストで効率化できる自作ツールですが、発注側と受注側のデータ連動は難しく、受発注業務全体の効率化には向いていません。
受発注の集計作業や納品書の発行など、一部の業務を効率化するには有効な方法と言えるでしょう。
受発注管理をExcelやスプレッドシートで行う方法を更に詳しく知りたい方は、下記の記事もあわせてご一読ください。
【方法2】FAX-OCRなどで一部業務を効率化する
2つ目は、「FAX-OCRなどで一部業務を効率化する」方法です。
FAX-OCRは、FAXで送られてきた書類の文字を自動認識してCSVデータやテキストデータに変換してくれるシステムです。
メリットは大きく4つ挙げられます。
- 手作業での発注書の集計や、システムへの入力業務を削減し、業務を効率化できる
- FAXの印刷代を削減する
- オフィス外から確認でき、テレワーク導入にも役立つ
- 発注元の業務や既存の作業フローを大きく変えずに導入できる
「FAXで受け取った書類をデータとして保存したい」、「発注書からシステムへの転記を効率化させたい」など部分的な業務の効率化を助けてくれるでしょう。
注意点としては、文字の読み取り精度に限界があることです。手書きの文字の崩れ方や、書類のフォーマットによって読み取れないケースがあるため、ある程度目視での確認も必要です。
OCRの詳細は下記の記事で解説しています。あわせてご一読ください。
【方法3】受発注システムで業務全体を効率化する
3つ目は、「受発注システムで業務全体を効率化する」方法です。
受発注システムは、受発注の方法を一本化し、受注処理から在庫管理、伝票の発行まで全てシステム上で完結させます。
具体的には下記のメリットが挙げられます。
- 受注方法が統一され、煩雑な業務を効率化できる
- 基幹システムとの連携ができ、入力作業や集計作業が不要になる
- 手書きやFAXの文字潰れで起こっていた、問い合わせ確認の手間が無くなる
- 受注履歴をすぐに参照でき、過去のデータを分析しやすくなる
業務が一本化されれば、作業工程がシンプルでわかりやすくなり、属人化も解消しやすくなります。
気になるのは導入コストですが、自社開発不要のクラウド型のシステムの場合、初期費用無料など、低コストでの導入が可能です。
また、受発注システムの導入を考えている方向けに、受発注システム導入時に必要な準備をまとめた資料をご用意しました。以下から無料でダウンロード可能です。社内での検討にぜひお役立てください。
Web受発注システム導入に必要な6つの準備
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受発注システムは、業務効率化に有効なツールです。とはいえ、具体的な活用イメージが浮かばない方もいるのではないでしょうか。
続いて、実際にシステムを導入して業務効率化に成功した事例を紹介します。
社内への受発注業務の効率化に成功した事例4つ
社内への受発注業務の効率化に成功した事例は、下記の4つです。
- 長谷観光株式会社さま
- 株式会社花恋人さま
- 株式会社フレイムスさま
- 株式会社美十さま
それぞれ社内受発注業務における課題や成果が異なる4例を取り上げたので、ぜひ参考にしてください。
事例1:長谷観光株式会社さま
東京都内の料亭「つきじ治作」などを運営している長谷川観光株式会社さまは、手書きの発注書とFAXでの受注によって下記の課題を抱えていました。
・手書きで文字が読みにくい・FAXの文字が潰れてしまう
・発注リストの商品名が正式名称ではないことも多く、受注処理に経験と慣れが必要だった
・発注内容の取りまとめや確認作業に手間と時間がかかっていた
そこで、社内受発注を一元化できるシステム「CO-NECT(コネクト)」を導入します。
CO-NECT導入後、同社では下記の効果が現れました。
・FAX受注による印刷代や通信費の削減
・受発注業務が一本化されわかりやすくなり、人材教育のスピードがアップ
・毎月150時間かかっていた受発注業務の時間が半減
同社では、デジタル機器に不慣れな調理現場の料理人が発注するため、「使いやすいシステム」であることが重要だったそうです。
シンプルで見やすいCO-NECTは、調理現場でもスムーズに運用でき、業務効率化に大きな効果を上げました。
事例2:株式会社花恋人さま
Excelで自作した受発注ツールの課題をシステム導入で解決したのが、生花を中心にした商品開発と販売を行う花恋人さまです。
同社は、フランチャイズを含む多数の店舗と本社の社内受発注業で、下記の課題を抱えていました。
・約300種類ある発注商品をExcel上で探しにくく、発注ミスが起こる
・新商品追加ごとにメンテナンスに手間がかかっており、Excelに詳しい限られた人しか作業できなかった
・直営店とフランチャイズ店で展開商品が違うため、Excelシートの作成に手間がかかっていた
そこで豊富な商品数があっても料金を抑えて導入できる受発注システム、「CO-NECT」を導入します。導入後は下記の効果が現れました。
・商品の検索や、写真の表示機能が使いやすいと店舗から好評
・商品に詳しくない新人やExcel作業に慣れない人でも使いやすく、業務の属人化を解消
・店舗ごとに商品の表示・非表示を設定でき、個別にカスタマイズした発注フォームを容易に作成
生花は季節で商品の入れ替えも多いため、販売時期に間に合うように商品登録することが重要だったそうです。
CO−NECTは店舗ごとのカスタマイズも簡単で、販売タイミングを逃さずに商品登録ができるようになりました。
事例3:株式会社フレイムスさま
美容室の経営とヘアケア商品の企画販売を行うフレイムスさまは、CO-NECTのタグ付け機能を活用し、業務効率化と販売促進を行いました。
同社では、必要な備品の社内受発注を店舗からのメールで受け取り、一度印刷後Excelにまとめて管理していました。当時は下記の課題を抱えていたそうです。
・商品名や数量の書き方が発注者によって異なり、電話での確認作業や発注ミスが発生していた
・商品の在庫状況がわからず、欠品が発生していた
・他社システムを導入したものの、商品名の完全一致でないと検索できず、業務改善につながらなかった
そこで、「タグ付け」機能で商品を検索できるCO-NECTを導入します。
・タグ付け機能で、キーワード検索が可能になり、発注が容易に
・マーク機能で、新商品やSALE商品を店舗へアピールできる
・商品の集計、棚卸作業が不要になり、備品管理にかかる業務時間が削減された
店舗の発注業務は美容師が行っているため、事務作業の時間が削減できることで、サロンワークに費やせます。
社内の業務効率化がメインの効果であるものの、顧客満足度向上にもつながったと感じているそうです。
事例4:株式会社美十さま
老舗製菓メーカーの株式会社美十さまは、受発注業務にかかる時間を効率化させるため、システムの導入を行いました。
同社の商品数は500個、直営店を含む店舗は約300店舗あり、全ての社内受発注をFAXで行っていたそうです。
・膨大な注文書を3〜4人のスタッフがシフト制で担当。毎日多大な時間がかかっていた
・入力ミスなどヒューマンエラーが起きやすかった
・過去の発注書をすべて紙で保管しており、受発注履歴を探すのに手間がかかっていた
各店舗への導入のしやすさを考え、発注側の利用が無料でコストパフォーマンスの高いCO-NECTを導入しました。
まずは自社店舗へ導入したところ、下記の効果を得られたそうです。
・FAX受信の確認とシステム転記作業がなくなり、月200時間の受発注業務を削減
・ペーパーレス化で書類の管理コストを削減
・過去の発注履歴の参照がデータで容易になり、発注予測が立てやすくなった
今後は取引先の店舗への案内も行い、さらなる効果を期待しているとのことでした。
社内受発注の業務効率化に役立つシステム「CO-NECT」の導入事例を紹介しました。
CO-NECTはシンプルな画面で使いやすく、取引先への導入ハードルも低いと好評です。CO-NECTの詳細は以下からご覧ください!
\電話やFAXによる受注をデジタル化できる!/
受発注システム「CO-NECT」の詳細はこちら
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まとめ:アナログ業務を見直して、社内受発注を効率化させよう
今回は、社内受発注の課題と効率化の方法について解説しました。最後に、ここまでの内容をまとめます。
・手作業が多くヒューマンエラーが起こりやすい
・アナログな受発注業務により時間がかかってしまう
・業務の進め方が属人化しやすい
・Excelなどで効率化ツールを自作する
・FAX-OCRなどで一部業務を効率化する
・受発注システムで業務全体を効率化する
社内受発注は日常的に行われ、多くの時間がかかる業務です。多くの企業がFAXや電話などアナログな業務方法を利用し、膨大な作業時間や業務の属人化などさまざまな課題を抱えています。
受発注の業務改善には、まずは自社の課題を洗い出すことから始めると良いでしょう。
また、自社の課題発見に役立つ、受注業務の悩みと解決方法をまとめた資料をご用意しました。社内受発注業務を改善したいと考えている方は、以下からダウンロードのうえご活用ください!
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